責付(読み)セキフ

デジタル大辞泉 「責付」の意味・読み・例文・類語

せき‐ふ【責付】

刑事訴訟法で、裁判所被告人親族などに預け、勾留こうりゅう執行を停止した制度。現行刑事訴訟法の親族・保護団体などへの委託による勾留執行停止に相当する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「責付」の意味・読み・例文・類語

せつ・く【責付】

〘他カ四〙 しきりにうながす。しつこく催促する。せきたてる。また、うるさくねだる。せっつく。
名語記(1275)八「人をむさぼる風情のことをせつくといふ如何。答、せめつむかすの反りてせつくとなる也」
※不言不語(1895)〈尾崎紅葉〉二「我は大人気も無く怯(おく)れて入りかねたりしを、お増に促(セツ)かれて、やうやう屏風の陰を出れば」

せめ‐つ・ける【責付】

〘他カ下一〙 せめつ・く 〘他カ下二〙 ひどく責める。きびしくとがめる。
日葡辞書(1603‐04)「Xemetçuqe, ru, eta(セメツクル)
※浄瑠璃・国性爺合戦(1715)三「お返事を、さあ只今とせめつくれば」

せき‐ふ【責付】

〘名〙 旧刑事訴訟法のもとで、裁判所が、被告人を親族などに預けて勾留(こうりゅう)の執行を停止した制度。現行刑事訴訟法の勾留の執行停止制度にあたる。
朝日新聞‐明治一九年(1886)一一月一三日「責付中なる国事犯嫌疑者の一人

せっつ・く【責付】

〘他カ五(四)〙 「せつく(責付)」の変化した語。
※雑俳・柳多留‐四(1769)「土用干せっつく内が娘なり」
※玄武朱雀(1898)〈泉鏡花〉一〇「『だからさ』とせっついて言ひかへした」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android