(読み)ヘン

デジタル大辞泉 「貶」の意味・読み・例文・類語

へん【貶】[漢字項目]

[音]ヘン(呉)(漢) [訓]けなす おとしめる
相手を悪く言う。けなす。「毀誉褒貶きよほうへん
身分地位を落とす。「貶斥貶謫へんたく貶黜へんちゅつ

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精選版 日本国語大辞典 「貶」の意味・読み・例文・類語

おとし・める【貶】

〘他マ下一〙 おとし・む 〘他マ下二〙
① 人を自分より劣ったものとみなしてばかにする。見さげる。さげすむ。軽蔑する。悪口をいう。
源氏(1001‐14頃)桐壺「めざましきものにおとしめそねみ給ふ」
② 下落させる。成り下がらせる。
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉五「恋の奴(やっこ)に身を卑(オト)しめ、〈略〉花の巷路(ちまた)に遊びやする」

へん‐・する【貶】

〘他サ変〙 へん・す 〘他サ変〙
① けなす。そしる。悪く言う。
花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉三七「或は褒し或は貶し」
② 身分や地位をおとしさげる。官を退ける。
公卿補任‐安和二年(969)源高明左大将、三月廿六日貶大宰権帥、即日入道、請留、不許」

けな・す【貶】

〘他サ五(四)〙 よい点は無視し、わざわざ悪い点ばかりとりあげて非難する。くさす。
※大石寺本曾我物語(南北朝頃)一「烏帽子親の実平が、俣野が詞にけなされて、本意なげに見へければ」

おとし・む【貶】

〘他マ下二〙 ⇒おとしめる(貶)

へん‐・す【貶】

〘他サ変〙 ⇒へんする(貶)

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