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貿易と環境 ぼうえきとかんきょうTrade and Environment

知恵蔵の解説

貿易と環境

1992年の環境と開発に関する国連会議(地球サミット)を機に、地球温暖化防止や生物多様性保護など、環境を守る様々な条約や国際的枠組みができた。しかしその一方で、環境問題と貿易問題との調整が新たな問題として浮上。例えば、モントリオール議定書、バーゼル条約、ワシントン条約など、貿易規制を伴う多国間環境協定は、WTO(世界貿易機関)の無差別原則に違反する可能性がある。また各国独自の環境保護規定が自由貿易を妨げているとして、WTOに訴えられる事例も出てきた。環境保護を重視する立場からは、自由貿易が汚染の増大を誘発し、環境を破壊しているという主張がある。これに対して、自由貿易を重視する立場は、環境保護を隠れみのにして保護貿易を行うことを警戒する。この対立は、環境保護を重視する傾向のある先進国側と、環境保護規定が自国の経済発展の足かせになることを懸念する途上国側との間で起こることが多い。

(永田雅啓 埼玉大学教授 / 松尾寛 (株)三井物産戦略研究所副所長 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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