賢錐駅(読み)かたぎりのえき

日本歴史地名大系 「賢錐駅」の解説

賢錐駅
かたぎりのえき

「延喜式」諸国駅伝馬の項に「信濃国駅馬 阿知卅疋、育良・賢錐・宮田・深沢・覚志各十疋(中略)伝馬伊那郡十疋」とある。「賢錐」は高山寺本「和名抄」の東山駅の項では「堅錐」とあり、「吾妻鏡」では「片切」、江戸時代以降は「片桐」と書いている。

賢錐駅の位置についてはつまびらかではないが、現中川村中村なかむら地区が最も条件を備えた所とされている。中村前沢まえざわ川の川口の北側にあり、まきはら台地の南麓に展開する傾斜地で、六万部古墳・諏訪社・臨済宗実際寺などがあり、付近の地名ではつくだ・牧ヶ原・横厩よこまや清水しみずなどがあげられ、この地を古代の片切郷の中心とし、賢錐駅の所在地と推定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android