赤岩河岸(読み)あかいわがし

日本歴史地名大系 「赤岩河岸」の解説

赤岩河岸
あかいわがし

[現在地名]千代田町赤岩

赤岩村と武蔵国幡羅はたら葛和田くずわだ(現埼玉県大里郡妻沼町)とを結ぶ利根川渡船場の一つ。すでに戦国時代末期の小田原北条氏と越後上杉氏の関東の覇権をめぐる戦闘のなかに「赤岩地ニ懸船橋」などとみえる(永禄一〇年と思われる一二月二日「上杉輝虎書状写」歴代古案)。元和二年(一六一六)には坂東一六渡津の一つに数えられており、河岸場も古くから栄えたと思われる(徳川実紀)。しかし元禄三年(一六九〇)の幕府廻米津出河岸之道法并運賃書付(徳川禁令考)に記録されているのは葛和田河岸で、赤岩河岸はその対岸の河岸としての位置を占めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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