越美山地(読み)えつみさんち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「越美山地」の意味・わかりやすい解説

越美山地
えつみさんち

福井県南東部から岐阜県にかけて広がる山地美濃越前山地,濃越山地とも呼ばれる。主峰能郷白山 (1617m) 。日本最古の西南日本内帯の山系に属し,山頂には削剥された面が残る。この平坦面に残丘が1列に並んでいるが,なかでも冠山は特異な烏帽子状を示す。山地には数本の断層が走って,近世まで越前と美濃を結ぶ重要な交通路を提供していた。 1891年の濃尾地震とそれによって生成した根尾谷断層著名両白山地の一部。

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世界大百科事典(旧版)内の越美山地の言及

【福井[県]】より

… 嶺北の東半は標高1200m前後の高原性の両白山地が占め,東から北にかけては加越山地が石川県との県境をなし,東部に白山火山群に属する標高1500m前後の諸峰を含む。南の岐阜県との境には能郷白山(1617m)を最高峰とする越美(えつみ)山地が東西に走り,標高は1200m前後で,九頭竜(くずりゆう)川とその支流の開析を受け,峡谷美を呈する。中央部には越前中央山地が南北に連なり,加越・越美両山地との間には,大野盆地が開ける。…

【両白山地】より

…加濃越(かのうえつ)山地ともいう。白山(2702m)を最高峰とする北部の加越(白山)山地と,能郷(のうご)白山(1617m)を主峰とする南部の越美(美濃越前)山地との総称。北部は飛驒変成岩や中生代手取層群の基盤上に濃飛流紋岩類などの火山噴出物がのる山地で,白山や大日岳(1709m)などの火山がある。…

※「越美山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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