世界大百科事典 第2版「趙光祖」の解説
ちょうこうそ【趙光祖 Cho Kwang‐jo】
朝鮮,李朝の文臣,儒者。字は孝直。号は静庵。漢陽の人。吉再(きつさい)の学統を継ぐ金宏弼(きんこうひつ)の門人で朱子学を修め,士林の領袖となる。王道政治の実現を説いて中宗の信任を得,賢良科の実施,昭格署(道教の寺院)の廃止などを行ったが,自派の士類を多く登用し,過激な言動があったため,南袞(なんこん)ら勲旧勢力の誣告(ぶこく)を受け,一党はことごとく断罪,彼も綾州に流され賜死した(己卯士禍)。著書に《静庵集》がある。
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