りょう‐しゅう リャウシウ【領袖】
〘名〙
※本朝文粋(1060頃)一四・為覚運僧都四十九日願文〈
大江以言〉「織
二忍辱
一以為
二薜衣之領袖
一。構
二止観
一以為
二桑門之枢鍵
一」
② (衣のえりとそでは
人目につきやすいところから) 人の上に立ってその
代表となるような
人物。人の
かしらに立つ人。また、
集団の中のおもだった人。
※続日本紀‐養老二年(718)一〇月庚午「材堪
二後進之領袖
一者」
※
当世書生気質(1885‐86)〈
坪内逍遙〉二「其筈サ、
彼奴は、淫
(イン)モウラル波
(パ)アチイ〔放蕩連〕の、領袖
(リャウシウ)じゃもの」 〔
晉書‐魏舒伝〕
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デジタル大辞泉
「領袖」の意味・読み・例文・類語
りょう‐しゅう〔リヤウシウ〕【領袖】
1 えりと、そで。
2 《「晋書」魏舒伝による。えりとそでとは人目に立つところから》人を率いてその長となる人物。ある集団の中の主となる人物。「各派の領袖が会合を開く」
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領袖
ある集団の中心となる人物を指すことば。
[使用例] 旗本八万騎の領袖と目された水野十郎左衛門が死罪を命じられたのでは、越前侯ら陰謀派に加担する面々の士気に影響するところ大きい[五味康祐*柳生天狗党|1969]
[由来] 「[晋書]―裴秀伝」に見える話から。三世紀の中国、魏王朝の時代のこと。裴秀という、若くして才能を知られた少年がいました。その母は正妻ではなく、低い身分の出身でしたが、ある時、食事の給仕をするために来客の前に出たところ、来客たちはみな、あの裴秀の母だというわけで、敬意を表して立ち上がりました。それほど才能が認められていた裴秀のことを、人々は「後進の領袖(衣服のいちばん上にある襟や袖のように、次の世代の中で最も上に立つ人物)」だと呼んだ、ということです。なお、「領」とは、襟を表す漢字です。
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普及版 字通
「領袖」の読み・字形・画数・意味
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