足を付ける(読み)アシヲツケル

デジタル大辞泉 「足を付ける」の意味・読み・例文・類語

あし・ける

手がかりやきっかけを作る。
饅頭まんぢゅう一つ、隣さじきの子供にやる。これにて―・けて酒を飲まうといふ下ごころなり」〈滑・膝栗毛・七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「足を付ける」の意味・読み・例文・類語

あし【足】 を 付(つ)ける

  1. 尾行する。また、失踪者の行先を捜索する。
    1. [初出の実例]「風祭から足を附、爰迠うぬを送り狼」(出典:歌舞伎・小袖曾我薊色縫(十六夜清心)(1859)大詰)
  2. 手がかりをつける。引っかかりをつける。関係をもつ。
    1. [初出の実例]「わが客にして足(アシ)をつけんと花川味に色目をつかふ」(出典黄表紙・間似合嘘言曾我(1785))
  3. 女性が、えり足の髪を二本足、または三本足の形に上へ剃り上げる。
    1. [初出の実例]「三世相に曰く髪剃の前生は雪踏の金にてありしゆへ其縁により頬(つら)の皮にあたり又首筋に足(アシ)を付(ツケ)るといふ」(出典:洒落本・意気客初心(1836)髪剃)

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