跡無し(読み)アトナシ

デジタル大辞泉 「跡無し」の意味・読み・例文・類語

あと‐な・し【跡無し】

[形ク]
跡形もない。はかない。
「しるべせよ―・き浪にこぐ舟のゆくへも知らぬやへの潮かぜ」〈新古今・恋一〉
人の往来がない。
「かよひこし宿の道芝かれがれに―・き霜にむすぼほれつつ」〈新古今・恋四〉
根拠がない。事実無根である。
「犬の足(ヲ切ッテ食ワセタ話)は―・きことなり」〈徒然・一二八〉
比べるものがないほどすぐれている。
「―・き俳優わざをぎ見るやうに」〈おらが春

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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