(読み)キョ

デジタル大辞泉 「踞」の意味・読み・例文・類語

きょ【踞】[漢字項目]

[音]キョ(漢) コ(呉) [訓]うずくまる
しゃがむ。うずくまる。「蹲踞そんきょ蟠踞ばんきょ
おごりたかぶる。「踞傲きょごう

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精選版 日本国語大辞典 「踞」の意味・読み・例文・類語

うず‐い‥ゐ【踞・夷】

  1. 〘 名詞 〙
  2. じっとうずくまっていること。また、膝を立ててすわったり、足を投げだしてすわったり、腰を掛けていたりすること。〔書陵部本名義抄(1081頃)〕
    1. [初出の実例]「夷(うずい)ともよむぞ〈略〉すねさしだいた箕踞のなりのことぞ」(出典:玉塵抄(1563)四二)
  3. ( 踞、夷ともに、倨に通ずるところからか ) おごりたかぶること。傲慢。尊大。また、その人。うずいもの。
    1. [初出の実例]「人をも何とも思はずうずいにして」(出典:古文真宝前集抄(1642)九)

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普及版 字通 「踞」の読み・字形・画数・意味


15画

[字音] キョ
[字訓] こしかける・うずくまる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は居(きよ)。居の初文は。祖祭のとき尸(かたしろ)が几(き)(机)に腰かけている形。そのような姿勢で居ることをいう。膝を立てて坐るを踞(そんきよ)、両足を前に出して坐るを箕踞(ききよ)という。居は尸が尊厳を保つ姿勢であるので、倨と通用し、倨傲の意となる。

[訓義]
1. 几の上に坐する、こしかける。
2. うずくまる、足を出してすわる。
3. 倨と通じ、おごる。
4. 鋸と通じ、のこぎり。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕踞 シリウタク・シリウケヲリ・シリソク・ウヅクマル・オゴリ・ウズヰ/踞 ウヅクマリヰル

[語系]
踞・倨kiaは同声。〔説文〕八上に「倨は不なり」とみえる。〔史記、生(れきせい)伝〕に、高祖が「牀に倨して」生を見ることを、〔漢書、食其(れきいき)伝〕には「牀に踞して」に作る。

[熟語]
踞鞍・踞踞傲踞廁踞肆踞牀・踞
[下接語]
夷踞・箕踞・狗踞・虎踞・傲踞・踞・盤踞・狼踞

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