蹉跎(読み)サダ

デジタル大辞泉 「蹉跎」の意味・読み・例文・類語

さ‐だ【××跎】

[名](スル)つまずいて時機を失すること。
「嗚乎呉を沼にするの志、空く―し」〈東海散士佳人之奇遇
[形動タリ]時機を逸しているさま。不遇であるさま。
日暮れみち遠し。吾がしゃうすでに―たり」〈徒然・一一二〉

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精選版 日本国語大辞典 「蹉跎」の意味・読み・例文・類語

さ‐だ【蹉&JISEEBF;】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ )
  2. つまずいて、進むことができないこと。転じて、不遇で志を遂げられないこと。機会を失うこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「惜百年之過一レ半、愴一生之蹉跎」(出典経国集(827)一・重陽節神泉苑賦秋可哀応制〈仲科善雄〉)
    2. 「日暮れ、塗(みち)遠し。吾が生、既に蹉跎たり」(出典:徒然草(1331頃)一一二)
    3. [その他の文献]〔張九齢‐照鏡見白髪詩〕
  3. 凋落(ちょうらく)時節となること。時節の変遷すること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「四時零落して三分減じぬ 万物蹉跎として過半凋めり〈醍醐天皇〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)上)
    2. [その他の文献]〔李頎‐送魏万之京詩〕

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