転輪蔵(読み)テンリンゾウ

デジタル大辞泉 「転輪蔵」の意味・読み・例文・類語

てんりん‐ぞう〔‐ザウ〕【転輪蔵】

経蔵に設置した、一切経用の回転書架。中央の柱を中心に回転する。輪蔵

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精選版 日本国語大辞典 「転輪蔵」の意味・読み・例文・類語

てんりん‐ぞう‥ザウ【転輪蔵】

  1. 〘 名詞 〙 経蔵中に設けて、経典を収めておく書棚転法輪の語にちなんで、経架を六角にし、中央下部に機軸を装置して自由に回転できるようにし、六角の各面に扉をつけ、大部の経典を取り出し閲覧しやすいようにした。梁(りょう)傅翕(ふきゅう)が創始したもので、信者がこれを一回転させると、看経するのと同じ功徳があるという。転輪経蔵。輪蔵。〔参天台五台山記(1072‐73)〕

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世界大百科事典(旧版)内の転輪蔵の言及

【回りの小仏】より

…元来は小仏のほうも〈線香,抹香(まつこう),花抹香,しきみの花でおさまった〉といいながら任意のところから外の人を数え,その最後の者が次に中に入って小仏となった。肉親の忌日には精進(しようじん)せよとのいましめの意味を含むものと思われ,1760年(宝暦10)の土御門泰邦の《東行説話》では,転輪蔵(一切経をおさめる回転式書架)を1回転すれば経文を読んだことに相当する功徳(くどく)があるという故事に起源するという。【半沢 敏郎】。…

※「転輪蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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