農村社会(読み)のうそんしゃかい(英語表記)rural society

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

農村社会
のうそんしゃかい
rural society

農耕,畜産業,養蚕業,果樹生産,林業などを主たる生業とする人々が多数居住する地域社会をいう。山村も広い意味でこれに含められるが,漁村は一応区別されている。構成員は主として農民,環境は自然的環境が優位を占める。また人口密度は小さくその構成も比較的に単純で,構成員の生活や性格がかなり等質的である。そのうえ社会的移動が少く社会関係はパーソナルな関係によって支えられており,前近代社会からの伝統的な秩序によって維持される傾向が強い。たとえば日本の農村社会はこれまで経営規模が零細で生産力も低かったことから農家は自立することができず,共同体的性格を強く残してきた。しかし第2次世界大戦後共同体的性格の解体が著しく,また資本主義経済の発展のなかで兼業化が進行し,多くの農民が賃労働者化しつつあることと,都市化の動向が強まってきたことが相まって,これまでの農村社会の特質は薄れてきている。

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