辻君(読み)ツジギミ

デジタル大辞泉 「辻君」の意味・読み・例文・類語

つじ‐ぎみ【×辻君】

夜道に立って客を誘う売春婦。古くは、市中路地に店を構えた遊女のこと。夜鷹よたか
「―はあまだれほどな流れの身」〈柳多留・四八〉

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精選版 日本国語大辞典 「辻君」の意味・読み・例文・類語

つじ‐ぎみ【辻君】

  1. 辻君〈七十一番職人歌合〉
    辻君〈七十一番職人歌合〉
  2. 〘 名詞 〙 夜間、道ばたに立ち、通行人を客として色を売った女。夜発(やほち)夜鷹辻傾城。辻遊女。立ち君。古くは、町の路次内に店をかまえた下等の売女をいった。
    1. [初出の実例]「むかしよりいひつたへたる辻君(ツジギミ)と云者」(出典咄本・正直咄大鑑(1687)黒)

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世界大百科事典(旧版)内の辻君の言及

【街娼】より

…平安時代に江口神崎などで川に舟を浮かべた売春婦を街娼の一種とみることができるし,室町時代の《七十一番歌合》には路上で客を誘う立君(たちぎみ)が現れている。立君はのちに辻君と呼ぶようになった。ただし,古く辻君というのは小路の娼家にいて客を引く売春婦のことであった。…

※「辻君」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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