近江屋甚兵衛(読み)おうみや じんべえ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「近江屋甚兵衛」の解説

近江屋甚兵衛 おうみや-じんべえ

1766-1844 江戸時代後期の商人
明和3年生まれ。江戸で海苔(のり)商をいとなむ。文政4年上総(かずさ)人見村(千葉県君津市)で名主八郎右衛門と村人協力をえて海苔養殖を開始。2年後に成功したが,一手買い受け権がえられず,海苔問屋にはなれなかった。天保(てんぽう)15年9月11日死去。79歳。江戸出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の近江屋甚兵衛の言及

【上総国】より

…生産される干鰯(ほしか)・〆粕(しめかす)は東海地区の米穀,畿内の木綿,阿波のアイ,紀伊のミカン等農産物の肥料となった。また東京湾岸の上総ノリは,1821年(文政4)に江戸のノリ仲買商人近江屋甚兵衛が試みに小糸川河口で篊(ひび)を建てたことにはじまり,23年人見村(君津市人見)でノリの養殖を始め,しだいに沿岸諸村にひろまった。農業生産の面では,1604年(慶長9)春,代官島田伊作により雄蛇ヶ池(東金市)が完成して水利を便にし,8代将軍徳川吉宗の享保改革における殖産興業政策の一環として東金地方に大規模な開墾が行われた。…

※「近江屋甚兵衛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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