連産品(読み)れんさんひん(その他表記)joint product

日本大百科全書(ニッポニカ) 「連産品」の意味・わかりやすい解説

連産品
れんさんひん
joint product
co-product

同一の原材料と同一の作業工程を利用して、2種以上の製品が産出され、これらの経済価値の間に主と従といった区別をつけがたいとき、これらの製品を連産品という。石油精製業において、ガソリン灯油重油軽油など用途の異なった製品を必然的に生産するケースは、このもっとも典型的な例である。原価計算では、連産品間に物理的な相違点をみいだすことは困難であるから、通常は、正常的な市価をもって結合原価を按分(あんぶん)している。

[東海幹夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「連産品」の意味・わかりやすい解説

連産品
れんさんひん
joint products

同一原料を同一工程で加工して,主副の関係がない2種以上の製品が生産される場合の生産品のこと。石油化学工業原油を分留し,かつ化学的精製を行う場合,同一工程からガソリン,灯油,軽油,重油などが生産されるが,これらの製品間には米の精白工程で得られる精白米ぬかなどとは違って,主副の関係はない。この際の製品を連産品という。一般に連産品が多いほどその工程は能率的である。

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