西洋音楽の五線記譜法で、ある音符の音価を分割するのに特殊な方法をとった一連の音符。略して連符ともいう。五線記譜法の音価分割は、四分音符などの単純音符は2分割、付点四分音符などの付点音符では3分割を基本とするが、連音符はそういった通常の分割法以外に、ある音価をより細かい音価に等分する際に用いられる。分割数によって、3連音符、4連音符、5連音符とよばれ、その種類は限りがない。もっとも頻繁に用いられるのは3連音符(英語では3連符triplet)であるが、ベートーベンのピアノ曲『エロイカ変奏曲』(作品35)では、19連音符さえみられる。その記譜は に示したとおり、分割する音符より小さい音価の音符を分割する数だけ並べて結び、符頭の側に弧線または鉤(かぎ)線をつけてその数を添える方法がとられる。
[黒坂俊昭]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…なお,ある音が小節線をまたいで延長されるときは,付点を用いずタイで結ぶのが現在の書法である(図d)。
[連音符]
ある音符が,その曲の拍子に固有の分割以外の方法で等分割されるとき,その一連の音符を連音符という。たとえば2/4拍子の場合,本来二つの8分音符に分割されるべき4分音符を3等分したとき,これを3連音符という(図e)。…
※「連音符」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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