進ずる(読み)シンズル

デジタル大辞泉 「進ずる」の意味・読み・例文・類語

しん・ずる【進ずる】

[動サ変][文]しん・ず[サ変]
人に物を差し上げる。進上する。「みやげに地酒を―・ずる」
補助動詞)動詞の連用形接続助詞「て」を添えた形に付いて、…てあげる、…てさしあげる、の意を表す。「茶をてて―・ずる」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「進ずる」の意味・読み・例文・類語

しん‐・ずる【進】

  1. 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]しん・ず 〘 他動詞 サ行変 〙
  2. [ 一 ]
    1. 目上の人へ物をさしあげる。進上する。しんぜる。
      1. [初出の実例]「黄菊一本令進候」(出典:新十二月往来(1206頃か))
      2. 「あれへ持行(もちゆき)此銀(かね)を進(しん)ぜ」(出典:歌舞伎傾城壬生大念仏(1702)中)
    2. 軍陣で、旗を前方へ進める。
      1. [初出の実例]「軍陣にて旗をさきへやるをば、進すると云。後へ帰るをば、鷁(げき)すると云也」(出典:道照愚草(16C中か))
  3. [ 二 ] 補助動詞として用いる。動詞の連用形に助詞「て」「で」を添えた形に付いて、…てあげる。…てさしあげる。しんぜる。
    1. [初出の実例]「キャウヲ カイテ xinjǒzu(シンジャウズ)」(出典:ロドリゲス日本大文典(1604‐08))

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