遊心（読み）ゆうしん

精選版 日本国語大辞典

ゆう‐しんイウ‥【遊心】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 心を遊ばせること。心をほしいままにして楽しむこと。自適すること。
   1. [初出の実例]「将軍莫_レ道_二遊心主_一、博士来為_二養_レ性家_一」(出典：菅家文草（900頃）二・山家晩秋)
   2. [その他の文献]〔荘子‐人間世〕
3. ② 遊び心。楽しもうとする気持。
   1. [初出の実例]「催_二遊心於秋霄_一、庾楼猶暗」(出典：本朝文粋（1060頃）一・繊月賦〈源英明〉)

あそび‐ごころ【遊心】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 音楽を好む心。
   1. [初出の実例]「みかど、いみじうあそび心おはしませど」(出典：栄花物語（1028‐92頃）鶴の林)
3. ② 遊びたい気持。また、遊び半分の気持。
   1. [初出の実例]「芸者達の裏表も分ってしまふと味気なくて遊び心も起らなかった」(出典：童謡（1935）〈川端康成〉)
4. ③ ゆとりや洒落っ気のある心。

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【遊心】ゆう（いう）しん

心を遊び楽しませる。〔荘子、徳充府〕夫(そ)れ然(かく)の(ごと)きは、且(そもそ)も耳目の宜しきを知らずして、心をの和にばしむ。

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出典　平凡社「普及版 字通」