朝日日本歴史人物事典 「遍照坊智専」の解説
遍照坊智専
生年:生年不詳
江戸中期の義民。幕領,佐渡国雑太郡長谷村(新潟県畑野町)の遍照坊住職。明和4(1767)年天候不順による不作を契機に,宝暦3(1753)年来特設された代官所による厳しい年貢徴収に対する反発から,智専を中心に佐渡奉行所への強訴の相談が呼びかけられたが,奉行所の知るところとなって首謀者が捕らえられ,智専のみ死罪に処せられた。智専への追慕と供養は佐渡全島にわたっており,智専は佐渡義民の中でも特別の存在であったようである。<参考文献>伊藤治一『佐渡義民伝』,『編年 百姓一揆史料集成』5巻
(大橋幸泰)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報