(読み)アツ

デジタル大辞泉 「遏」の意味・読み・例文・類語

あつ【遏】[漢字項目]

[音]アツ(漢) [訓]とどめる
押しとどめる。さえぎりとめる。「禁遏防遏

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「遏」の読み・字形・画数・意味


13画

[字音] アツ
[字訓] とどめる・そこなう

[説文解字]

[字形] 形声
声符は曷(かつ)。曷に(謁)(えつ)・(あい)の声がある。〔説文〕二下に「(すこ)しく止(とど)むるなり」とするが、〔詩、大雅、民労〕「式(もつ)て寇を遏(とど)む」のように、邪悪なるものを圧止する意。曷は曰(えつ)と(かい)との会意字。は死骨、曰は祝詞を啓(ひら)く形。死骨の呪霊に祈って呪詛し、また呪詛を遏絶する呪儀をいう。その祈る声を(喝)、喝止することを遏という。

[訓義]
1. とどめる、さえぎりおさえる、やめる。
2. そこなう、病ましめる、およぼす。

[古辞書の訓]
名義抄〕遏 トドム・ヤム・サク・タユ・タツ・タダス・シリゾク・サマタグ・サイギル・サル・カギル・ヲヨブ

[語系]
遏・閼at、抑iet、厭iap、按an、inは声義近く、みな、ものをおしとどめ、ふさぐ意がある。遏・閼・厭・按は、それぞれ呪的な方法によることを示す字である。

[熟語]
遏悪遏佚・遏雲・遏姦遏止遏障遏截・遏絶遏阻遏塞遏奪遏匿遏防遏密遏滅遏抑・遏乱遏劉・遏流
[下接語]
永遏・掩遏・禁遏・検遏・止遏・遮遏・粛遏・綏遏・静遏・断遏・鎮遏・撫遏・防遏・夭遏・擁遏・抑遏

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android