達中寺(読み)たつちゆうじ

日本歴史地名大系 「達中寺」の解説

達中寺
たつちゆうじ

[現在地名]吉野町大字新子

新子あたらし集落のほぼ中央にある。桂香山と号し、浄土宗本尊阿弥陀如来開山は室町末の桂香比丘尼(天文二年没)。延宝七年(一六七九)の新子村検地帳(新子区有文書)に「達中寺 阿弥陀屋敷二畝二十二歩」とある。境内の薬師堂は寛政五年(一七九三)の墨書銘から浄土じようど寺の寺域にあったことが明らかである。当寺が所蔵する浄土寺廃寺願によると、同寺は新子村の真言寺院であったが、明治初年廃寺となった。寛政八年の新子村浄土寺什物帳(吉野町史)に記載されている「紺紙金泥大般若経三百巻」「白紙大般若経有数巻」などは現在も薬師堂内にある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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