精選版 日本国語大辞典 「遣形」の意味・読み・例文・類語 やり‐かた【遣形】 〘 名詞 〙 建築工事を行なうに当たり、建物の柱心・壁心などの位置を標示し、また、高さの基準となる水平線を示すため、杭に貫(ぬき)を打ちつけ、これに上記の標示を施したもの。〔紙上蜃気(1758)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遣形」の意味・わかりやすい解説 遣形やりかたbatter board 家屋や堤防などの工事施工のとき,位置,高さ,溝の深さ (根切り) の基準として現場に造る仮設物。図面により縄張りを定め,要所要所に杭 (遣形杭,水杭) を打ち,杭と杭の間に一定の高さに合せた水平の貫板 (遣形貫,水貫) を打ちつけて連結する。貫板に柱の中心,内外壁面などを墨引きして水糸を張り,建物や基礎の位置,高さなどを正確に決める。日本の大工の伝統的な工法で,現場に合せた実際のレイアウトなので,狂いを未然に防ぐ方法として現在も行われる。遣形杭は,頭を「矢はず」「いすか」に切込んで,重要性を明示してある。遣形は建物の角のものを「すみ遣形」,途中のものを「ひら遣形」という。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by