遺伝線量(読み)いでんせんりょう(その他表記)genetic dose

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遺伝線量」の意味・わかりやすい解説

遺伝線量
いでんせんりょう
genetic dose

集団に対する放射線許容線量の一つ。放射線許容線量は,個人的には一定期間内の許容被曝線量を表す最大許容 (線) 量(maximum permissible dose=MPD)で示され,その遺伝的影響は生殖腺 (卵巣睾丸) が受けた被曝線量によって左右される。そして親が受けた生殖腺線量に対応する影響は,そのまま胎児に引継がれる。したがって遺伝的影響は生殖腺が受けた線量と子供の数に関係してくる。ことに集団に対する放射線の許容線量を考える場合,たとえば1人が 10r (レントゲン) の放射線を受けても,この人間と同性,同年齢の 10人がそれぞれ 1rを受けても,遺伝的影響は理論的には変わらないことになる。そこで,集団を構成する各個人が実際に受けた生殖腺線量の和で生ずる遺伝的影響と同じ影響を大衆にもたらすと予想される,各人の平均の生殖腺線量を考える必要がある。このように各個人が受けた生殖腺線量に,各人が将来産むと期待されている子供の数を荷重して平均したものを遺伝有意 (年間) 線量 genetically significant doseという。この遺伝有意線量に子供を産む平均年齢 (30年) を乗じたものを遺伝線量という。

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