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邦画活況 ほうがかっきょう

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知恵蔵2015の解説

邦画活況

洋画と邦画の興行収入(興収)では、洋画優位は変わらないものの、その差が縮まり邦画の健闘が顕著になりつつあること。戦後の日本映画黄金期までは、入場者数でも興収(1999年までは配給収入で計算)でも、邦画が洋画を圧倒していた。その傾向が最初に逆転したのは75年で、86年からは洋画が完全に優位に立ち、業界内では「洋高邦低」と呼ばれた。90年代後半以降になると、邦画の配収は洋画の過半にも満たないほど低迷し続けた。ところが、2005年の日本映画界は、優位にある洋画が興収で邦画に迫られ、洋画1164億円に対し邦画818億円、その洋邦比率は58.7%対41.3%と拮抗。前年との比較でも洋画が1.7%の興収ダウンのところ、邦画はわずかだが3.4%アップと、洋邦の差が縮まりつつある。06年に入ってからもこの傾向は続き、上半期の興収10億円を超す作品は、邦画には「ドラえもん」「名探偵コナン」「クレヨンしんちゃん」の三大アニメを始め、実写ものでも「LIMIT OF LOVE 海猿」「THE 有頂天ホテル」「明日の記憶」などがある一方、洋画には「ナルニア国物語」「ハリー・ポッター炎のゴブレット」「ダ・ヴィンチ・コード」などと少ない。06年は、「洋高邦低」から20年ぶりに「邦高洋低」へと、邦画が興収で逆転する可能性も出てきた。もっとも、この現象が真の邦画活況を表しているわけでもない。CG技術に頼りすぎたハリウッド映画への食傷感が洋画不況を起こし、邦画を浮き上がらせただけという見方もある。事実、邦画界も子供向け三大アニメと宮崎駿監督などのジブリ系アニメで稼いでいるのが現状である。

(宮本治雄 映画ライター / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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