日本歴史地名大系 「郷野目堰」の解説 郷野目堰ごうのめぜき 山形県:飽海郡八幡町市条村郷野目堰荒瀬(あらせ)川左岸の水上(みずかみ)に設けられた郷野目水門を取水口として、市条(いちじよう)を西流し、上安田(かみやすだ)・中野曾根(なかのそね)(現酒田市)を通り新井田(にいだ)川に注ぐ。全長約九キロ。灌漑水域は荒瀬川の旧自然堤防上にあり、洪水にあわない古田地帯。この地域が平安時代の出羽国府の中心部に比定されることから、当堰の原形が形づくられたのはこの頃と推定される。一五世紀初期の末代の日記(市条八幡神社文書)に、至徳元年(一三八四)四月八日、「けんとふたろう」が郡中の人夫を集めて堰を掘り、荒地を畑に起こして市条八幡宮に寄進したとある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by