鄭観応(読み)ていかんおう(その他表記)Zhèng Guān yīng

改訂新版 世界大百科事典 「鄭観応」の意味・わかりやすい解説

鄭観応 (ていかんおう)
Zhèng Guān yīng
生没年:1842-1922

中国,清末の実業家で改良主義の思想家。広東省中山県の人。号は陶斎,別号を杞憂生。若いころ,上海に行きイギリス商人の下で買辧として働いたが,1880年(光緒6)李鴻章委嘱を受けて上海機器織布局総辧となり,さらに輪船招商局,上海電報局などの運営に当たった。こうした経験から,当時の洋務運動に同調しながらも,一方で民間商業を重視し,議院を設けて民意を反映させることを主張した。《易言》《盛世危言》の著にその思想は表現されている。当時の改良主義運動のうえで大きな思想的衝撃を与えた著書にあげられる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鄭観応」の意味・わかりやすい解説

鄭観応
ていかんおう
Zheng Quan-ying

[生]道光21(1841)?
[没]?
中国,清末の実業家,改革論者。広東省香山県の人。別名は官応。号は陶斎。初め上海で商業に従事しながらヨーロッパ人と広く接触して,西欧の近代的事物に対する識見と実務的手腕を養う。のち実力を李鴻章ら洋務派官僚に認められ,清代末の重要な企業経営に参画した。著書に『易言』『盛世危言』『盛世危言後編』などがある。

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