酒に別腸有り(読み)サケニベッチョウアリ

デジタル大辞泉 「酒に別腸有り」の意味・読み・例文・類語

さけ別腸べっちょう

《「通俗篇飲食から》酒には酒の入る別の腸がある。酒量多少身体大小には関係しないことをいう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「酒に別腸有り」の解説

酒に別腸有り

大量の酒を飲めることのたとえ。

[使用例] らんけん生来の下戸で、こんがいはこれに反して大いに別腸を具していたのであろう[森鷗外*伊沢蘭軒|1916~17]

[由来] 「資治通鑑こうしん紀・四」に載っている逸話から。一〇世紀の中国、五代と呼ばれる分裂時代のこと。現在の福建省あたりにあったびんという国の王は、暴君でした。あるときの宴会で、ある臣下だけが酔っ払わずにいるのを見て、「おまえは体が小さいのにどうしてそんなに酒が飲めるのだ」と尋ねます。側近たちが「酒には別腸有り(酒は食事とは別の内臓に入るから、身体の大小には関係しないのです)」と答えたところ、王は、その臣下を捕まえさせ、解剖して確かめようとした、ということです。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android