酒造株(読み)しゅぞうかぶ

精選版 日本国語大辞典 「酒造株」の意味・読み・例文・類語

しゅぞう‐かぶシュザウ‥【酒造株】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代米価調節目的から、酒屋造石高を制限し、かつ、課税対象とするために幕府が明暦三年(一六五七)に定めた制度酒株、酒屋株ともいい、のちには物件として売買、譲渡された。
    1. [初出の実例]「且休来候酒造株之分酒造候儀可為無用候」(出典:御触書天明集成‐四六・天明六年(1786)九月)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の酒造株の言及

【酒屋】より

…したがって近世初頭の酒造業は都市産業の性格をもち,城下町などの酒屋を主体とし,農民に対しては質素倹約してもっぱら米作りに精を出し,酒を造ることはもちろん,酒を飲むことすら禁じていた。また米価調節のうえから,幕藩領主の方で米価を一定に保持するため早くから酒造株(鑑札)の制度がとられ,だれでも勝手に酒屋をはじめることができなかった。この酒造株によって,幕府は酒造統制(酒造制限令)を行い,酒屋に対してたえず厳しい規制を強化していた。…

※「酒造株」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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