酸ヶ湯(読み)すかゆ

改訂新版 世界大百科事典 「酸ヶ湯」の意味・わかりやすい解説

酸ヶ湯[温泉] (すかゆ)

青森県中央部,八甲田連峰の主峰大岳(1585m)の西側の標高約900mの高地にある温泉。青森市に属する。酸性硫黄泉,70~98℃。手負いシカが傷をいやしたと伝えられることから,古くは〈鹿の湯〉と呼ばれたが,強酸性のため酸ヶ湯に改められたといわれる。湯治客が多く,1954年には国民温泉第1号の指定をうけ,温泉療法の研究を目的とする弘前大学医学部温泉研究所も設けられている(現在は廃止)。付近一帯は十和田八幡平(はちまんたい)国立公園に含まれ,地獄沼や東北大学植物園八甲田山分園がある。夏の登山や春スキーの拠点でもあり,青森からバスが通じるが,冬季積雪のため休業する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android