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はっこうだ‐さん〔ハツカフだ‐〕【八甲田山】
青森県中部の火山群。十和田湖の北にあり、最高峰の標高1585メートルの大岳をはじめ、小岳・横岳・櫛(くし)ヶ峰・駒ヶ峰・乗鞍岳などが連なる。温泉も多い。
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八甲田山【はっこうださん】
青森県中央部,奥羽山脈上の活火山群。陥没カルデラの南西部に噴出した安山岩からなる火山錐・溶岩丘群で,最高峰八甲田大岳(1585m)を主峰とする火山群と南の櫛ヶ峰(1517m)を中心とする火山群に分かれる。18世紀の《東遊記》には甲田山・八ツ甲田とある。アオモリトドマツにおおわれ,高山植物も生育。樹氷がみられ,好スキー場となる。十和田八幡平国立公園に属し,山麓に登山基地の酸ヶ湯(すかゆ),蔦(つた),谷地などの温泉がある。1902年青森歩兵第5連隊が雪中行軍中210人のうち197人の凍死者を出した。
→関連項目青森[県]|青森[市]|奥羽山脈|十和田[市]|十和田湖[町]|日本百名山
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はっこうださん【八甲田山】
青森県中央部,十和田湖の北方にそびえる火山群。新第三紀層を基盤とし,大量の石英安山岩質の軽石流を噴出したのち生じたカルデラ上に,輝石安山岩を主に石英安山岩,流紋岩などからなる成層火山と溶岩円頂丘が散在する。山群の中を西流する荒川と東流する蔦(つた)川の谷を境として北八甲田火山群と南八甲田火山群に分けられる。 北八甲田火山群は南北に並ぶ前岳,田茂萢(たもやつ)岳(1324m),赤倉岳(1548m),井戸岳(1550m),大岳(1585m。
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はっこうださん【八甲田山】
青森県中央部にある火山群。海抜1584メートルの大岳を中心とする北群と海抜1516メートルの櫛ヶ峰を中心とする南群とから成る。
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〔青森県〕八甲田山(はっこうださん)
青森県中央部、十和田(とわだ)湖の北方に噴出した火山群の総称。深田久弥(ふかだきゅうや)「日本百名山」の一つ。大(おお)岳(標高1584m)を主峰とする北八甲田山群と、櫛ヶ峯(くしがみね)(同1516m)を主峰とする南八甲田山群に区分される。古い八甲田カルデラ内にまず南八甲田山群、ついで北八甲田山群が噴出したものとされる。山腹はブナ・アオモリトドマツ・ハイマツなどにおおわれ、南八甲田には湿原が発達、ミズゴケ・モウセンゴケ・ミズバショウなど湿生植物群落が茂る。一帯は十和田八幡平(はちまんたい)国立公園。田茂萢(たもやち)岳西腹の八甲田スキー場は代表的な山岳スキー場で、西麓(せいろく)から山頂近くまでロープウエーが通じる。山腹・山麓一帯には酸ヶ湯(すかゆ)・田代元湯(たしろもとゆ)・蔦(つた)温泉ほか温泉が多数点在。東北を代表する観光地の一つになっている。豪雪地帯として知られ、1902年(明治35)に青森歩兵第五連隊中の199名が訓練中に凍死した事故は名高い。新田次郎著『八甲田山死の彷徨(ほうこう)』は、同事件をモデルにしたもの。
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八甲田山
はっこうださん
青森県のほぼ中央部にある火山群。北八甲田連峰と南八甲田連峰に分かれる。前者は主峰の大岳(1585メートル)のほか、前岳、田茂萢(たもやち)岳、赤倉岳、井戸岳、小(こ)岳、高田大岳、石倉岳の八峰があり、硫黄(いおう)岳、雛(ひな)岳を含めることもある。南八甲田連峰は主峰の櫛ヶ峰(くしがみね)(1517メートル)のほか、乗鞍(のりくら)岳、駒(こま)ヶ峰、下(した)岳、猿倉岳、赤倉岳からなる。各火山はそれぞれ独立しているが、円錐(えんすい)状で山麓(さんろく)部が緩やかな裾野(すその)を引く山が多い。東に七戸(しちのへ)川、蔦(つた)川(奥入瀬(おいらせ)川)、北に荒川、駒込(こまごめ)川、西に浅瀬石(あせいし)川などが流下し、上流部には渓谷、滝をつくっている。植生は標高400~1000メートルではブナ林、それより上はアオモリトドマツなどの針葉樹林となり、頂上付近はガンコウラン、コケモモなどの高山植物、キンコウカ、ワタスゲなどの湿生植物が群生する。
山麓には田代平(たしろたい)、萱野高原(かやのこうげん)などの高原があり放牧場となっている所もある。酸ヶ湯(すかゆ)、蔦など温泉も多い。両連峰間を青森―十和田(とわだ)間のバス道路が走り、田茂萢岳へはロープウェーが通じる。登山、ハイキング、春スキーなどを楽しむことができる。十和田八幡平(はちまんたい)国立公園域。なお、1902年(明治35)1月23日から25日にかけて、青森歩兵第五連隊第二大隊が八甲田山縦断雪中行軍中、田代平で猛吹雪により210人中199人が凍死する大惨事が起きた。[横山 弘]
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はっこうだ‐さん ハッカフだ‥【八甲田山】
青森県中央部にある火山群。八甲田大岳(一五八四メートル)・赤倉岳(一五四八メートル)などからなる北八甲田火山群と、櫛ケ峰(一五一六メートル)・乗鞍岳(一四五〇メートル)などからなる南八甲田火山群に分かれる。
森林・
お花畑・
湿原など
植物相は多様で、ふもとには蔦・酸ケ湯などの温泉がある。十和田八幡平国立公園の一部をなす。
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