野尻河岸(読み)のじりかし

日本歴史地名大系 「野尻河岸」の解説

野尻河岸
のじりかし

[現在地名]銚子市野尻町

利根川舟運の拠点となった河岸。すでに中世から野尻津としてみえるが、江戸時代にも幕府の公定船賃を定められる河岸場で、隣接する小船木こぶなき高田たかだ両河岸とともに三河岸と称された。延宝九年(一六八一)訴状(滑川家文書)に「野尻かし」とみえる。元禄三年(一六九〇)幕府廻米津出浦々河岸之道法并運賃書付(徳川禁令考)にみえ、川通り四八里の江戸まで運賃は米一〇〇石に付き三石七斗であった。宝永六年(一七〇九)の村明細帳(滑川家文書)によれば、河岸問屋旧来の七軒と近年の三軒、うち城米運送問屋二軒、河岸船は二一艘のうち高瀬船一九・五大力二艘で、船入場は横一〇間・長さ二二間の規模であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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