金憲章(読み)きんけんしょう(その他表記)Kim Hǒnjang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金憲章」の意味・わかりやすい解説

金憲章
きんけんしょう
Kim Hǒnjang

[生]?
[没]憲徳王14(822)
朝鮮新羅王族武烈王の後裔といわれる。憲徳王2 (810) 年遣唐使として唐におもむき (中国文献に現れる金献章という呼称はおそらく金憲章のことであろう) ,帰国後武珍州都督,門下侍中,菁州 (慶尚南道方面) 都督などの要職歴任。同 13年熊川州 (忠清南道方面) 都督となったが,王位継承をめぐる不満から同 14年熊津 (公州) に拠って反乱を起し,国号を長安,年号を慶雲と改元して新羅に対する別の王国を建てようとした。新羅はその平定に苦しみ各道から兵を進め,結局彼の自殺によって内乱は制圧された。彼の反乱は王位継承のうえで奈勿王系に対する武烈王系の巻返しとされている。

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