金指関所跡(読み)かなさしせきしよあと

日本歴史地名大系 「金指関所跡」の解説

金指関所跡
かなさしせきしよあと

[現在地名]引佐町金指

浜名湖北岸の本坂通の要衝に立地した気賀けが関所(現細江町)に対し、浜松城下と三河・信濃を結ぶ南北交通の要所にあった関所。現在の天竜浜名湖鉄道金指駅から町並を北へ延びる道は、約一五〇メートル進むと西へ折れ、さらに再び北上するという鉤の手状を呈しており、関所はこの屈曲部に立地していた。一般には気賀関所の脇関所といわれ、番所ともよばれた。関主は旗本金指近藤家で、同じ一門の気賀関主気賀近藤家と緊密な連絡が保たれていた。設置年代は不詳だが、関所に最初に居住したとみられる関守茂右衛門の没年が延宝三年(一六七五)であることから(「実相寺過去帳」実相寺文書)、気賀関所創設(元和五年・寛永初年など諸説がある)からあまり下らない時期に開かれたと推定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android