金谷原遺跡(読み)かなやつぱらいせき

日本歴史地名大系 「金谷原遺跡」の解説

金谷原遺跡
かなやつぱらいせき

[現在地名]寒河江市柴橋 木ノ沢前

最上川の形成した洪積低位段丘の縁辺に立地する後期旧石器時代の遺跡。標高一一七メートル、沖積面との比高三―五メートル。昭和三六年(一九六一)に発掘調査が行われ、二〇センチの表土下位にある黄褐色細粒砂質壌土層中から石器群が出土した。それぞれ二メートルの距離をおく径四メートルほどの三ヵ所の集中地点が認められ、第一群はナイフ形石器石刃、第二群は石刃と石刃核、第三群は彫刻刀形石器と石刃・石刃核を主にしている。石器群はナイフ形石器・彫刻刀形石器・掻器・錐・石刃・石核などからなる。主体を占めるナイフ形石器は全体が柳葉形で、杉久保型に似るものの打面が完全に除去されていない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の金谷原遺跡の言及

【山形[市]】より

…山形県中央東部に位置する県庁所在都市で,県下一の商工業都市でもある。1889年市制。人口25万4488(1995)。山形盆地の南部に位置し,南は上山(かみのやま)市,北は天童市に接し,市域の東部は蔵王山頂を含む奥羽山脈,西は白鷹丘陵の山地である。奥羽山脈から西流する立谷(たちや)川や馬見ヶ崎(まみがさき)川は盆地東半に扇状地を形成し,中央平野部を北流する須川に注ぐ。気候は内陸性で気温の較差は大きいが,積雪量は年平均20~30cmで県内平地では比較的少ない。…

※「金谷原遺跡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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