日本の地体構造区分上、糸魚川‐静岡構造線(いといがわしずおかこうぞうせん)よりも北東側の本州および北海道の西部を含む地域。糸魚川‐静岡構造線よりも南西側は「西南日本」という。関東構造線よりも北側の東北日本は、北北西―南南東方向に延びる五つの地帯に分けられ、それらは西側から上越帯、足尾帯、阿武隈帯(あぶくまたい)、南部北上帯(なんぶきたかみたい)、北部北上帯とよばれる。
上越帯には変成岩類や超塩基性岩類が分布し、西南日本の飛騨外縁帯(ひだがいえんたい)や三郡帯(さんぐんたい)に対比されている。足尾帯は中生代ジュラ紀付加堆積(たいせき)物からなり、西南日本の美濃‐丹波帯(みのたんばたい)の延長とされている。阿武隈帯には変成岩類と中生代白亜紀花崗(かこう)岩類がおもに分布し、西側の足尾帯との境界は棚倉破砕帯(たなぐらはさいたい)である。南部北上帯には古生代シルル紀から白亜紀までの浅海に堆積した地層と、白亜紀花崗岩類が分布する。北部北上帯には、ジュラ紀付加堆積物と白亜紀花崗岩類がおもに分布する。
関東構造線よりも南側の東北日本は地質区分名として「関東山地」とよばれることが多く、西北西―東南東方向に延びる三波川帯(さんばがわたい)、秩父帯(ちちぶたい)、四万十帯(しまんとたい)が北側から分布する。関東山地のこれら3帯は、西南日本外帯の直接の延長である。このように、西南日本外帯は関東山地に連続し、足尾帯が西南日本内帯の美濃‐丹波帯の延長と考えられるため、白亜紀までの発達史を扱うとき、西南日本と東北日本の境界を糸魚川‐静岡構造線ではなく棚倉破砕帯とする場合がある。
[村田明広]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…国土の主要部である本州,北海道,四国,九州は,互いに連接して日本列島の弧をつくり,全体としては南北に細長く続き,南東にふくらんだ形の島列を示す。北海道の渡島(おしま)半島,本州,四国,九州の山地の配列からその北半は東北日本弧,西半は西南日本弧の二つの島弧が会合したものと解釈されている。これに北部では千島弧,中央部で七島‐マリアナ弧,南部で琉球弧が重なって連接した島弧群となり,大陸との間に日本海,東シナ海を縁海として抱いている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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