釜山古墳(読み)かまやまこふん

日本歴史地名大系 「釜山古墳」の解説

釜山古墳
かまやまこふん

[現在地名]和歌山市木ノ本

国道二六号が孝子きようし峠にさしかかるところより西へ七〇〇メートルの地点、丘陵尾根が南へ張出す裾部の標高五メートルの平地に築かれている。径二〇メートル、高さ七・二メートルを測る円墳周濠がある。県指定史跡。発掘調査は明治三一年(一八九八)に行われた。埋葬施設は不明であるが、墳丘頂部に石室に用いられたと思われる石材が二個残存するところから、箱式石棺の可能性が強い。石材は片岩で長さ二・一五メートル、幅一・五二メートル、厚さ二六センチ。出土遺物は装飾用の純金断片三個、純金張銅片九個、瑠璃玉四六個、土器破片二個、直刀破片数個、鎧破片一個、円筒埴輪片数個、土製棺破片一個、鏃一個、人骨片も出土したと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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