釣天井(読み)ツリテンジョウ

デジタル大辞泉 「釣天井」の意味・読み・例文・類語

つり‐てんじょう〔‐テンジヤウ〕【釣(り)天井/×吊り天井】

つり上げておき、下に落として室内にいる人を押し殺すように仕掛けた天井本多正純徳川秀忠を殺そうとしたという伝説上の「宇都宮の釣天井」が知られている。
建築で、釣木つりぎや釣金具を用いてつっている天井。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「釣天井」の意味・読み・例文・類語

つり‐てんじょう‥テンジャウ【釣天井】

  1. 〘 名詞 〙
  2. つっておき、切り落として下にいる者を圧殺するように仕掛けた天井。江戸初期に作られたと伝えられる宇都宮の釣天井が有名。
    1. [初出の実例]「近世に至り、釣天井などいふ秘伝ありともいへり」(出典:家屋雑考(1842)五)
  3. つり木やつり金物によってつっている天井。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「釣天井」の解説

釣天井
(通称)
つりてんじょう

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
忠孝武蔵鎧 など
初演
明治2.4(東京中村座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「釣天井」の解説

釣天井

栃木県宇都宮市、栄泉堂岡埜宇都宮店が製造・販売する銘菓。上煉り餡をぎゅうひで包み、手焼き最中の皮ではさんだもの。菓名は宇都宮城の釣天井に因む。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の釣天井の言及

【宇都宮釣天井事件】より

…宇都宮城主本多正純が,1622年(元和8)4月,日光参詣の帰路に同城に止宿する予定の2代将軍徳川秀忠を,釣天井などをしかけた御殿で殺そうとしたといわれる事件。秀忠が急に宇都宮をたって夜通しの強行軍で江戸城に帰った事実と,この年の10月の秀忠による正純改易や越前北ノ庄(福井)城主松平忠直(翌年隠居,流罪)の謀反のうわさとが結びついて,できあがった巷説と考えられる。…

※「釣天井」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android