鈩遺跡
たたらいせき
[現在地名]藤岡市下日野 鈩沢
金山の西山腹にあり、平安期から鎌倉期にかけて砂鉄から銑鉄を製錬した遺跡である。周辺は古くから「かなくそ」が散布しており、金山(製鉄原料採取地)の地名もあり注目されていた。昭和三九年(一九六四)の調査によって全国的にも稀有の大鍛冶用「たたら」が発見された。ここでは砂鉄から銑鉄にする「おろし法」によって不純物を抜き製錬されていたことが確認された。炉は簡易な竪炉で壁は石積みになっており、炉床には格子目状の溝が耐火粘土で作られていた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 