鈩遺跡(読み)たたらいせき

日本歴史地名大系 「鈩遺跡」の解説

鈩遺跡
たたらいせき

[現在地名]藤岡市下日野 鈩沢

かな山の西山腹にあり、平安期から鎌倉期にかけて砂鉄から銑鉄を製錬した遺跡である。周辺は古くから「かなくそ」が散布しており、金山(製鉄原料採取地)地名もあり注目されていた。昭和三九年(一九六四)の調査によって全国的にも稀有の大鍛冶用「たたら」が発見された。ここでは砂鉄から銑鉄にする「おろし法」によって不純物を抜き製錬されていたことが確認された。炉は簡易な竪炉で壁は石積みになっており、炉床には格子目状の溝が耐火粘土で作られていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android