鉢形村(読み)はちがたむら

日本歴史地名大系 「鉢形村」の解説

鉢形村
はちがたむら

[現在地名]小山市鉢形

おもい川と鬼怒川の間に広がる洪積台地のほぼ中央に位置する。南は向野むかいの村。村名はこの地の開発者鉢形四方左衛門に由来するというが定かでない。天文五年(一五三六)と推定される一一月二七日の小山高朝伊勢役銭算用状写(佐八文書)に、小山領上郷分として「はちかた」がみえ、二貫三五〇文を負担している。慶長年間(一五九六―一六一五)小山藩領となり、元和五年(一六一九)宇都宮藩領、同八年下総古河藩領、元禄七年(一六九四)幕府領、同一〇年より旗本加藤領となる。寛永一九年(一六四二)には小物成として藁二駄四束・糠五石七斗が課せられている(「ぬか・わら割付」大出善作文書)


鉢形村
はちがたむら

[現在地名]鹿島町鉢形

鹿島台地にあり、東は平井ひらい村、西は宮中きゆうちゆう村。応永二三年(一四一六)一一月一五日の前大宮司中臣則密譲状(鹿島神宮文書)に「小神野・阿崎・鉢形・荒野・押手前後(中略)右屋敷・田畠・庁宣・代々証文等、永代限則弘譲与所也」とあり、室町中期頃には鹿島大宮司中臣氏の知行地であった。天正一九年(一五九一)佐竹義宣の南方進出に伴って一族の東義久の知行地となり、文禄四年(一五九五)の中務大輔当知行目録(秋田県立図書館蔵)に「はちかた」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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