鋤焼き(読み)すきやき

精選版 日本国語大辞典 「鋤焼き」の意味・読み・例文・類語

すき‐やき【鋤焼・剥焼】

  1. 〘 名詞 〙 鍋料理の一つ。牛肉鳥肉などにとうふ、ねぎなどを添え、鉄板や浅い鉄鍋で煮焼きしたもの。関東では割下を用いて、関西では砂糖、しょうゆみりんなどを別々に加えて調味する。「すきやき」の名称は、鋤の上で焼いたところからいう。一説に、すきみ(薄切り)の肉を焼くところからとも。→牛鍋(ぎゅうなべ)。《 季語・冬 》 〔料理早指南(1801‐04)〕
    1. [初出の実例]「すき焼といふのは、関西流で、東京では、ギュウナベだったんだ」(出典:ロッパ食談(1955)〈古川緑波〉牛鍋からすき焼へI )

鋤焼きの語誌

たまりに浸け置いた鳥肉を鋤の刃の上で焼いて食したことが挙例の「料理早指南」などにみえ、ほぼ現在の焼肉に相当するものとみられる。その後、鍋で野菜類を加えて煮焼きするようになった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「鋤焼き」の解説

すきやき【鋤焼き】

鍋料理の一種。鉄鍋で牛肉とねぎ・豆腐・しらたき・春菊などを煮ながら食べるもの。溶き卵をつけて食べることが多い。関東ではだし汁に、しょうゆ・砂糖・みりんなどを合わせた割り下を鍋に注ぎ、そこへ肉などを入れて煮るが、関西では牛脂で肉を焼いてからしょうゆ・砂糖などを直接加えるのが一般的。◇肉をすきの上で焼いたからとも、肉をすき身(薄切り)にして焼いたからともいわれる。

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

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