鍛戸(読み)たんこ

精選版 日本国語大辞典 「鍛戸」の意味・読み・例文・類語

たん‐こ【鍛戸】

  1. 〘 名詞 〙 令制で、雑戸一つ宮内省鍛冶司に属し、調庸徭を免じられるかわりに毎年一〇月から翌年三月まで朝廷に出仕して銅鉄器(兵器・鍋釜銭貨など)の製造従事。かぬちべ。かじへ。かぬちこ。〔令義解(718)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の鍛戸の言及

【雑戸】より

…大化前代の職業部のうち,その技術の軍事的重要性のゆえに解放されず,令制諸官司に強力に掌握された集団。大蔵省・内蔵寮百済手部(くだらてべ)・百済戸,造兵司雑工戸(鍛戸(かぬちべ)・甲作(よろいつくり)・靱作(ゆぎつくり)・弓削(ゆげ)・矢作(やはぎ)・鞆張(ともはり)・羽結(はゆい)・桙刋(削)(ほこけずり)),典鋳司雑工戸,鍛冶司鍛戸,筥陶司筥戸(はこべ),左右馬寮飼丁および所属不明の鞍作(くらつくり)等からなる。大宝官員令別記によると総数は1603戸を数え,おもに1戸より1丁が年に6ヵ月間または臨時に,所属官司に上番して作業に従事するが,筥戸のように一定額の製品を貢納するものもあった。…

※「鍛戸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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