鎌輪奴(読み)かまわぬ

精選版 日本国語大辞典 「鎌輪奴」の意味・読み・例文・類語

かま‐わ‐ぬ【鎌輪奴】

〘名〙 江戸時代明暦一六五五‐五八)から元祿一六八八‐一七〇四)の頃まで町奴の間で流行した衣服模様。鎌の絵に丸い輪と「ぬ」の文字を配したもの。「構わぬ」と読ませるしゃれ。後に歌舞伎の市川家がとりあげ、特に文化年間(一八〇四‐一八)、七代目市川団十郎が舞台の着付けに用いたところから一時流行したという。
※滑稽本・狂言田舎操(1811)下「手巾(てぬぐひ)は何(あん)だ。かま・わ・ぬか。今時持つでもあんめへ」

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デジタル大辞泉 「鎌輪奴」の意味・読み・例文・類語

かま‐わ‐ぬ【鎌輪奴】

江戸時代、元禄(1688~1704)のころ、町奴まちやっこの間で流行した衣服などの模様。鎌の絵に、丸い輪と「ぬ」の字を連ねたもので、「構わぬ」にかけてしゃれたもの。

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