鐸比古鐸比売神社(読み)ぬでひこぬでひめじんじや

日本歴史地名大系 「鐸比古鐸比売神社」の解説

鐸比古鐸比売神社
ぬでひこぬでひめじんじや

[現在地名]柏原市大県四丁目

高尾たかお山麓にある。「延喜式」神名帳の大県おおがた郡の項には鐸比古神社・鐸比売神社と二社に分けて記され、両社とも小社。現在の祭神は鐸比古命・鐸比売命。旧郷社。地元では、高尾神社・高尾明神・大県神社とよんでいる。社名に直接結び付く氏族名・地名はない。ただ鐸に関して「日本書紀」垂仁天皇一五年八月条に鐸石別命がみえる。鈴の大型のものを「ぬて」というところから、それを奉斎対象にしていたことに由来する社名と思われる。また、背後の高尾山山頂には巨岩が露出しており、古くから巨岩信仰があったようで、社より少し下った高尾山たかおやま遺跡からは弥生時代の多鈕細文鏡が出土しており、高尾山の北西斜面に弥生時代の遺跡も検出されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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