長勝寺村(読み)ちようしようじむら

日本歴史地名大系 「長勝寺村」の解説

長勝寺村
ちようしようじむら

[現在地名]能登川町長勝寺

神郷じんごう村の南西にあり、集落は和田わだ山の西に延びる長勝寺山の南麓に営まれる。天台寺院長勝寺が所在したが、天正―文禄期(一五七三―九六)の兵火で灰燼に帰したものの、寺号は地名として残ったという(木間攫)。寛永石高帳に村名がみえ、高二八九石余。領主の変遷は猪子いのこ村と同様。享保九年大和郡山領郷鑑によれば家数四二のうち本百姓三八・水呑四、人数一八九、医師・座頭・木挽各一、造高二〇〇石の酒屋一、布屋・干鰯屋・灯心売などの商人がいた。中山道武佐むさ宿(現近江八幡市)助郷を勤めた。毎年一月一〇日前後、村祭の勧請吊りが行われる。大蛇をかたどった八メートル余の大注連縄に杉葉の目や御幣などを付け、集落の入口に高く掲げ、五穀豊穣などを祈願する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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