灰燼(読み)かいじん

精選版 日本国語大辞典 「灰燼」の意味・読み・例文・類語

かい‐じん クヮイ‥【灰燼】

〘名〙 (古くは「かいしん」とも) 焼け尽きたと、燃えさし。もえがら。多く、建物などが焼け滅びて跡形もなく灰になってしまうさまをいう。
※方丈記(1212)「資財を取り出づるに及ばず、七珍万宝さながら灰となりにき」
※読本・椿説弓張月(1807‐11)残「一宇も残らず灰燼(クヮイヂン)となりしかば」 〔曹冏‐六代論〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「灰燼」の意味・読み・例文・類語

かい‐じん〔クワイ‐〕【灰×燼】

《「かいしん」とも》灰や燃え殻。建物などが燃えて跡形もないこと。
[類語]火山灰火山灰藁灰灰神楽死の灰燃え殻燃えさし燃え残り余燼燃え滓吸い殻

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「灰燼」の読み・字形・画数・意味

【灰燼】かい(くわい)じん

燃え残り。燃えほろびる。・曹冏〔六代論〕は焚かれて燼と爲り、宮室は變じて(しんそう)と爲る。~悲しい夫(かな)。

字通「灰」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

サルノコシカケ

サルノコシカケ科やその近縁のキノコの総称。日本では4科約40属300種が知られ,ブナ林に日本特産種が多い。樹木の幹につき,半円形,木質で厚く堅く,上面には同心円紋があるものが多い。下面には無数の穴があ...

サルノコシカケの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android