長岡台地(読み)ながおかだいち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「長岡台地」の意味・わかりやすい解説

長岡台地
ながおかだいち

高知県中央部にある台地。高知平野の北東部を占め、物部(ものべ)川谷口部から右岸を南西方向に舌状に延びる扇状地性台地。香美(かみ)市土佐山田町地区と南国(なんこく)市にまたがる。国分(こくぶ)、物部両河川により侵食され、段丘崖(がい)によって南北両端は低地と画される。台地面は、近世初頭に土佐藩執政の野中兼山(けんざん)によって灌漑(かんがい)溝が引かれ、郷士登用による新田として開田化された。現在、ピーマン、シシトウニラなどの施設園芸、サツマイモオクラなどの露地栽培などを主とする農業が盛ん。

[大脇保彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の長岡台地の言及

【高知平野】より

…ここに戦国末期から藩政期にかけて,塩田(しおた)と呼ばれる干拓新田が開発され,現在みられる高知平野となった。広義の範囲に含まれる香長平野は高燥で,その中の長岡台地は野中兼山の建設になる山田堰や用水路によって灌漑され,初めて水田化されたが,浦戸湾岸の狭義の高知平野はこれと対照的に低湿である。浦戸湾岸では古来,地震や台風時には浸水被害を受けることが多く,崖崩れ,地盤沈下などの問題も生じている。…

※「長岡台地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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