ハウスやトンネルなどの施設を利用せずに,戸外で野菜や花などを自然の状態で栽培すること。トマト,キュウリ,ナスなどは生育適温が高く,霜にあうと枯死してしまうので,露地栽培できる時期は限られる。これに対してダイコン,キャベツ,ハクサイなどは霜害をうけにくく,しかも温度や日長に対する反応が品種によって著しく異なるので,露地栽培のできる期間が長く,品種や栽培地域を替えることによって,露地での周年栽培も可能である。露地栽培は作物の生育に好適な時期を選んで行われるのがふつうで,施設での栽培のように高度な技術は不要である。そのため生産物の出荷量が多く,価格も安い。しかし生産費が安く,大面積に作付けすることができるので,立地条件によっては露地栽培で有利な経営を行うことができる。ただし露地栽培では,施設での栽培に比べると作柄が気象条件の影響をうけやすいので,価格の変動が大きい。
執筆者:杉山 信男
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