長庚の(読み)ユウツヅノ

デジタル大辞泉 「長庚の」の意味・読み・例文・類語

ゆうつづ‐の〔ゆふつづ‐〕【長庚の/夕星の】

[枕]金星宵の明星として西に見えるところから「夕べ」に、また、明けの明星として東にも現れるところから「か行きかく行き」にかかる。
「―ゆふへになれば」〈・九〇四〉
「思ひしなえて―か行きかく行き」〈・一九六〉

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精選版 日本国語大辞典 「長庚の」の意味・読み・例文・類語

ゆうつづ‐のゆふつづ‥【長庚の・夕星の】

  1. 金星が宵の明星として夕方はやく西の空に見えるところから「夕べ」にかかり、また、金星はその周期の半ばは明けの明星として東に現われるところから「か行きかく行き」にかかる。
    1. [初出の実例]「朝鳥の 通はす君が 夏草の 思ひしなえて 夕星之(ゆふつづの) か行きかく行き 大船の たゆたふ見れば」(出典万葉集(8C後)二・一九六)
    2. 「夕星乃(ゆふつづノ) 夕になれば いざ寝よと 手を携はり」(出典:万葉集(8C後)五・九〇四)

ゆうずつ‐のゆふづつ‥【長庚の・夕星の】

  1. ゆうつづの(長庚━)

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